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 ■2008年9月号(完売) 内容
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最新血液がん特集
1 基礎知識
  「不治の病」から「治癒可能な病」になったが、まだまだあなどれない
これだけは知っておきたい白血病の基礎知識
  監修坂巻壽 東京都立駒込病院副院長
  赤血球や白血球などの血球細胞ががんになり、異常に増えるのが白血病である。かつては「不治の病」であったが、現在は化学療法や移植、分子標的薬とさまざまな治療法があり、「治癒可能な病」になっている。患者さん、家族として、まず、白血病に関してこれだけは知っておきたい基礎知識を学んでおきたい。
2 急性白血病の検査と治療
  急性骨髄性白血病と急性リンパ性白血病の新しい治療薬の効果
遺伝子レベルの解明で進歩著しい急性白血病の治療
  監修内丸薫 東京大学医科学研究所附属病院内科・先端医療研究センター分子療法分野准教授
  骨髄の中で白血球のもとになる未熟な細胞が腫瘍化して異常増殖し、正常な造血が行われなくなるのが急性白血病。急性骨髄性白血病と急性リンパ性白血病とがあるが、近年、遺伝子レベルでの解明が進み、検査・診断法や治療法が格段に進歩してきた結果、治療成績が向上している。今回は成人白血病についてまとめた。
3 造血幹細胞移植
  造血幹細胞移植を受けるにあたって知っておくべきこと
造血幹細胞移植―適応は、移植時期は、どの方法でやれば最善の選択か
  監修石川 淳 大阪府立成人病センター血液・化学療法科副部長
  私たちの体の中を流れている血液は全て骨髄の中に存在する造血幹細胞によってつくられている。急性骨髄性白血病や急性リンパ性白血病などの血液のがんに罹っている患者さんにとって造血幹細胞移植はいわば最後の選択ともいえる。
では、その選択をいつどのような方法でするのが最善なのか、また、移植にあたっての副作用、移植後の問題点など大阪府立成人病センター血液・化学療法副部長の石川 淳さんに聞いた。
4 さい帯血移植・バンク
  さい帯血移植の普及が白血病患者さんに治癒への希望を与えている
さい帯血移植は骨髄移植と同程度の治療成績になってきた
  監修谷口修一 虎の門病院血液科部長
  日本では毎年約6000人が白血病などにかかっており、そのうち約2000人が造血幹細胞移植を必要としている。しかし、骨髄移植を希望しても高齢などの理由で移植をうけられない患者さんも多くいる。そのような患者さんを「ミニさい帯血移植」で救うことも可能になってきた。国内で臍帯血移植の症例が最も多い、虎の門病院血液科部長の谷口修一さんに臍帯血移植の利点と問題点について聞いた。
5 悪性リンパ腫の治療
  従来の薬では治らないと言われていた難治性のがんに力を発揮する
悪性リンパ腫の治療は新薬の登場で新しい時代を迎えた
  監修小椋美知則 名古屋第二赤十字病院血液・腫瘍内科部長
  悪性リンパ腫の治療に久々の朗報だ。従来の薬では治らないと言われていた難治性のリンパ腫に対して力を発揮する新薬が2つ登場したからだ。1つは、細胞に取り付いて放射線を放ってがんを叩く、もう1つは、経口の抗がん剤で、副作用もマイルドという点も患者さんにとってはうれしい。
6 血液がん患者団体「つばさ」
  血液がん患者さん電話相談の現場から
患者さんが抱えている「もう一言」を受け止めたい
  97年から5000人以上の電話相談を受けてきた、血液がん患者団体「NPO法人血液情報広場つばさ」代表の橋本明子さん。今年6月には、血液がんと乳がんに相談領域を広げて、NPO法人「日本臨床研究支援ユニット」が事務局機能を担う『がん電話情報センター』にて、電話相談にあたっている。日々受け続けている電話相談から感じた、血液がん患者さんの苦悩や言いたいこと、患者視点からの医療現場や行政に対する思いなどをうかがった。
7 患者と医師の対談
  患者の80%以上に起こる骨病変をいかに防ぎ・治療するかがQOL改善の鍵
多発性骨髄腫の治療はここまできた!QOLの改善と希望に向かって
  名古屋市立緑市民病院院長・清水一之さん
日本骨髄腫患者の会副代表・上甲恭子さん
  多発性骨髄腫は、白血病や悪性リンパ腫と同様の血液のがん。治癒が難しく、骨痛などの合併症に苦しめられる非常につらい病気とされてきたが、ここに来て新しい治療法や支持療法が次々に開発され、患者さんのQOL(生活の質)や予後の改善が大きく進んでいる。とはいえ、すべての患者さんが最良の治療やケアにたどりつけているというわけではない。最適な治療とケアを受けるためにはどうしたらいいだろうか。
8 私の生きる道
  悪性リンパ腫の闘病から丸4年。作詞家・杉紀彦さんが見出した大河の一筋
「病人であり健常人」そんな人生を大切にしたい
  菅原洋一・シルビアの『アマン』や、森昌子、松原のぶえの『なみだの棧橋』などの作詞で知られる作詞家の杉紀彦さん。その杉さんが、2003年の大晦日に突然、悪性リンパ腫の洗礼を受けた。小腸下部切除、その後の抗がん剤治療で、ほぼ1年に及ぶ闘病生活を体験した杉さんは、今、病の中からひとつの人生観を見出し、新たな創作活動を開始した。
   
病理学的完全奏効率を高めると予後が改善される
乳がん術前化学療法の効果、術前ホルモン療法の可能性
澤木正孝 名古屋大学大学院医学系研究科化学療法学講座講師
直径3センチ以上に大きな乳がんでも、手術前に化学療法を行うことによって乳房を温存できる可能性がある。それを術前化学療法と呼んで、すでに知っている乳がん患者さんも多いと思う。しかし、術前療法には実はもう1つある。術前ホルモン療法で、これが今注目を集めつつある。
機能温存・機能回復目指して
国内外からの見学者が殺到する「福永方式」
安全で確実な「胃がんの腹腔鏡下手術」の普及が患者さんを救う
監修福永 哲 癌研有明病院 消化器外科医長
今や胃がんの半数以上が早期がん。腹腔鏡下手術の対象になる人も増えています。しかし必ずしもその術式は確立されたものではありませんでした。これに対し、腹腔鏡下手術の特性を生かした手術方法を開発し、安全性と確実性を高めたのが癌研有明病院消化器外科医長の福永哲さんです。その手術や講演には、今や国内外から見学者が殺到しています。
診断の名人が伝授する検査画像の見方・読み方
第23回 大腸がん・仮想内視鏡検査
隆起や凹みなどの立体的な形状変化に着目する
監修森山紀之 国立がんセンターがん予防・検診研究センター長
患者プロフィール
52歳の女性Hさん。10年前に子宮頸がんに罹患したが、放射線治療にて治癒。半年前、腹部に不快感を感じ、複数の検査を行い、がんの可能性が指摘された。国立がんセンターにて仮想内視鏡による検査をして、大腸(上行結腸)にがんの存在が確認された。
 
鎌田實のがんばらない&あきらめない対談
ゲスト大西秀樹 埼玉医科大学国際医療センター精神腫瘍科教授
がん患者さんの半数が薬の副作用よりうつ症状の苦しみに悩まされています
人間は直す力をもっている。それを最大限発揮できるようにすることが大事
がん対策基本法ができ、さまざまな角度からがん対策が進められている。がん患者さんのメンタル面のサポートもその柱の1つである。その最前線に立つ精神腫瘍医は日本にまだ数10人しかいない。埼玉医科大教授の大西秀樹さんはその1人だが、「遺族外来」まで開設して、全身全霊でがん患者さんとその家族のメンタルケアに取り組んでいる。大西さんが鎌田さんに語った、がん患者さんの心の悩みとは?
 
元気が出るチーム医療 連載17
〜患者が変えていくチーム医療〜
小嶋修一・TBS報道局解説室
東京・築地にある聖路加国際病院のブレストセンター(乳腺外科)では、“新しいチーム医療”作りが着々と進んでいます。“患者主体の医療”実現のために欠かせないツールが「チーム医療」ですので、スタッフも常に、“患者さんのため”を考えて、チーム医療作りを行ってきたといいます。しかし、それだけでは不十分でした。やはり、患者が積極的に加わることで、チーム医療も大きく変わり、あるべき姿に近づいていくのです。
 
シリーズ がんと生きる46
がんは風邪と一緒。早期発見、早期治療すれば必ずなおります
3つのがんを乗り越えつつある 教育・経営コンサルタントが語る「がんとの付き合い方」
角行之さん 教育・経営コンサルタント/エッセイスト
総合電機メーカーの日立製作所で、仕事に邁進していた中堅管理職が、42歳の厄年に胃がんに罹り、胃の3分の2を切除した。その後、情報システム・危機管理の教育者として、時代の先端を歩んだが、このままでは終わらない」という予感は常に抱いていた。定年と同時に食道がんが見つかり、壮絶な治療で克服した5年後、こんどは咽頭がんが......。3つのがんを乗り越えた「元気ながん患者」角行之さんに、「がんとの付き合い方を聞いてみた。
 
ニッポンの良心”静岡がんセンタールポ(2)
がん拠点病院「相談支援センター」のモデルになった「よろず相談センター」の熱意
苦悩する患者の伴走者となり、心を癒して新たな出発をはかる
患者主体の医療を標榜している静岡がんセンター。その病院の象徴的な存在が、がん患者やその家族のあらゆる疑問や不安、悩みに応えるためにつくられた「よろず相談センター」だ。初の試みだった。これがやがて、がん拠点病院に設置される患者相談支援センターのモデルになっていく。「患者を1人の人間として、そのまま受けとめ」「患者さんの伴走者」たらんとするスタッフたちの心がけは、まさにその鏡といえる。
野崎洋行と牛込紀子の「和のテイストで、免疫アップレシピ」
旬の食材で季節感溢れるスローフード料理を楽しむ
今月の料理
あさり丼
冬瓜葛汁
豆腐茄子山掛け
ようやく暑さも峠を越えたように感じられる9月は、夏の名残、秋のはしりと食材が豊富です。中秋の名月、秋は月がきれいに見える季節として有名ですが、山芋にうずらの卵を落とす月見風の料理など、日本料理の名店「分とく山」の名料理人、野崎洋光さんが提案するのは、あさり等の旬の食材だけでなく、季節感も堪能できるスローフード料理です。
 
がん相談
前立腺がん 回答者出江洋介(都立駒込病院食道外科医長)
胃がん 回答者山口俊晴(癌研有明病院院長補佐)
小児がん 回答者牧本 敦(国立がんセンター中央病院小児科医長))
 
シリーズ25 届け!がん患者の声
「理想の病院」をつくりたい〜夢を夢で終わらせない乳がん患者の底力
乳癌患者友の会『きらら』世話人代表中川圭
「ピンクリボン」は、乳がんの早期発見などの推進をうながすシンボルマーク。このリボンが目印の9階建てビルが今年6月、広島市内の繁華街に誕生した。乳がん患者の声によって誕生した″国内初″の複合ビルで、女性スタッフだけによる乳がんの検診専門クリニックなどが入居している。
 
今月のセミナー
NPO法人キャンサーリボンズ発足 記者発表会
がんと向き合いながら生きるがん患者さんの「治療と生活」をつなぐ活動を目指す
がん患者さんの「治療と生活」をつなぐ情報や、心身の適切なケアなどをサポートする、NPO法人キャンサーリボンズが6月23日に発足した。メンバーには、患者さんとその家族のほか、医療者、食・美・運動など、患者さんの治療中、治療後の生活シーンを支える専門家が名を連ねた。“誰もが支える側にも、支えられる側にもなる”という現状の中、社会全体で支え合うがんケアのネットワークづくりを目指す、という。7月13日(日)に開催された発足記者発表会には、休日にもかかわらず、多くのマスコミ関係者が集まるなど、キャンサーリボンズの試みに対する関心の高さをうかがうことができた。
 
患者会活動レポート
骨髄移植体験者の会「TOMORROW」―あしたの会― 長屋亘さん
 
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